トレーニングと楽しさの関係について、以前も短い記事を書きました。
どんな時に「楽しさ」を感じるのかは人それぞれだと思いますが、パーソナルトレーニングを提供させていだいてる立場から、あらためて書いてみたいと思います。
パーソナルトレーニングになにを求めていますか?
パーソナルトレーニングを選ぶ条件に「楽しさ」を入れていますか?
検討をされている方、またすでに受けられている方も、提供されているプログラムは効果的なものを提供してもらっていると思います。でも、「楽しさ」という言葉はそれらを変えてしまうかもしれません。
楽しませようとすることは素晴らしいけど
「楽しくないと飽きて続かない」
あなたを楽しませようとして、トレーニングを提供する側がこのように考えているかもしれません。トレーニングの間の会話であったりスタジオやジムの雰囲気など、トレーニング以外の部分については今回の話からは外れるので、あくまでトレーニングの中身についての話です。
効果もあって楽しくて、そんな運動が1番だとオザワも考えています。でも、トレーニングは目的のために効果があれば地味でもよいのでおこないたい方に、その簡単な見分けかたを書いてみます。
「楽しい運動」と「トレーニング」の簡単な見分けかた
あくまで、簡単な見分けかたの例です。
- 強度の調節があいまい。(回数、重さ、セット数)
- 最新の器具を使用していることがウリ
- 特定の器具(商品)ばかりを多用する
- 核となる運動が決まっていない
- フォームやテンポなど運動の1つ1つをあまり確認してくれない
それぞれを簡単に補足します。
1.強度の調節があいまい(回数、重さ、セット数)
いつもおこなっている運動の回数、重さ、セット数などがあいまい。またこれらに変化がない。
2.最新の器具を使用していることがウリ
なんのためにその器具を使用するのか?
その器具を使用することが前提となっていないか?(主役はだれ?)
3.特定の器具(商品)ばかりを多用する
これは乱暴なわけ方ではあるのですが、特定の器具だけというのは、上の2を含みそのような可能性が高いと思います。(ただし、バーベルやダンベルは除きます。)
4.核となる運動が決まっていない
プログラムに変化があるのはよいのですが、ある程度メインと呼べる運動がない場合、上の項目にあてはまるケースが多くなると思います。
5.フォームやテンポなど運動の1つ1つをあまり確認してくれない
最初から適切なフォームやテンポでできれば、もちろん何もいわれないと思いますが、ご自身でできているのであれば、そもそもパーソナルトレーニングを受けていないですよね?実際にテンポのことは楽しくないから指導するなという指示を受けた経験があります。
単なるマンツーマンの運動ではない
運動をはじめるきっかけとして、楽しさは大切だと思います。でもあまりに楽しさを優先した運動では、マンツーマンなのでパーソナルと呼んでもよいかもしれませんが、トレーニングとは呼べないのではないでしょうか?同じことを続けると飽きるだろうと、週に1~2回くらいの頻度で毎回のように運動の種類が違うと、楽しいかもしれませんが、それがトレーニングと呼べるものかは微妙です。(何をどう変化させているかなので、ここの判断をされるのは難しいかもしれません)もちろん、グループでそのような運動をすることが恥ずかしいとか、人よりできないと思われているので、パーソナルがあると助かるということであれば、それでもよいのかもしれませんが。
1番の役割は目的に役立つことだと考えているから
GlimSCパーソナルトレーニングも、楽しく身体を動かせる場所にしたいと考えています。ただし、トレーニングと、楽しく身体を動かすことを目的とした運動(趣味のスポーツなど)とは分けて考えざるをえません。特に、パーソナルトレーニングはせっかく1人の方を丁寧に指導させていただく機会なのですから。
苦手、地味な運動も含めてその人に必要なことを
そのような考えですすめると「この運動は地味だから」とか、そういった理由でプログラムからその運動を外すよういなことはありません。もちろんできるだけ「楽しく」もできるように進めますが、お客様に必要な内容になるようできるだけムダがないように考えます。
まとめ
トレーニングは1つ1つの運動が適切にできていることが大切です。その完成度が一定のレベルより低くいままでは本来の効果は期待できません。「楽しさ」という需要に答えた運動は、単にアクロバティックだったりします。それなら何か新しいスポーツをしているのと変わらないのではないでしょうか?それが、あなたの声を反映したものであれば、ある意味仕方がないのかもしれませんが、それをトレーニングだと思ってみえるなら残念であることはいうまでもありません。
トレーニングは少しずつの積み上げ
1つが適切にできることで、必要に応じて難易度や強度を変化させたりすることも可能となり、バリエーションが増えます。そのようにして確実に増やした方と、「飽きてしまうから」「その運動は苦手」「その運動はつまらない」と、できていないのに次ぎから次へと運動を変化させると、疲れたり、キツク感じることはあっても、本来の運動の効果は期待できないと思います。
楽しい運動とトレーニングの違いを少しでも知っていただけたらと思います。