パーソナルトレーニングの場合は、短期集中のプランを用意しているところが少なくないので「短期」でなにかを得るためのサービスかもしれません。でも、筋力トレーニングなどご自身でトレーニングをすることを考えた場合は、「トレーニングは継続」できると良いと考えている方のほうが多いのではないでしょうか。
ただそうは考えていても、実際には続かなかったりすぐに効果がでそうなもの(短期集中も含め)に目がいき、流行りの運動に飛びついては飽きてしまってを繰り返している方もいるのではないでしょうか。
どのくらい続ければよいのか?という視点から考える
体力を維持、向上させたいと考えているのであれば、
「期限はありません」
どれだけ効果的なトレーニングをおこなっても、「止めたら少しずつ成果は失われる」という事実だけは押さえてください。
(自分のようなトレーニングを指導させていただいている側の人間が、トレーニングをつづけようというのは、聞く人によっては説得力にかけてしまう要因の1つとも思っています。)
トレーニングをはじめてもいない方への答え
トレーニングが続いたことがない、おこなったことがない方がどのように考えて行動してみたらよいのかを考えてみます。
本当の成果を感じていただくには多くの場合、2~3ヶ月では不十分
本当の成果という表現を使うのは理由があります。
2~3ヶ月の時点でも人によってはある程度の効果は出ます。
特にトレーニングの経験が少なく、体に痛みもなく直ぐに運動に入っていける方の場合、最初のうちは何をしてもなんらかの効果がでやすいケースも少なくないです。ですからパーソナルトレーナーが自慢げに言うことではありません。
現実的にはまず6ヶ月
トレーニングの頻度やその方の目的によってはもっと早く達成できる場合もあるし、その逆に6ヶ月で完全にその方の目的を達成できるという意味でもありません。継続に価値があるわけではなく成果があらわれ、それがトレーニングをした努力にその人の価値と釣り合うかがポイントではないでしょうか。ですから、必要な期間は、「効果」があらわれると考えられる期間が必要だと考えています。6ヶ月が人によって長いか短いか、どのように感じるかはさまざまかもしれませんが。
止める理由はいくらでもある
最初はスタジオに行くだけでも面倒に感じてしまうかもしれません。
着替えて、運動して、着替えて帰る。行ったことのない場所、生活習慣の導線にない場所に行くなど、トレーニングがキツイくてなど内容以前の理由。そして、それほど効果が実感できない時点では、そうした理由の前にあっさりとトレーニングを続ける意志が負けてしまう方は少なくないと思います。
トレーニングの成果とは別の目標を1つ決める
自分の意思でコントロールできる目標を決めてみましょう。
例えば、仕事が忙しい1日が終わり少し気分が乗らないときでも、決めた日には必ずトレーニングに行く。そういった、自分の意思で達成が可能な目標です。もちろん、予定していた日に本当に体調を崩したり、断れない仕事が入ったりするかもしれません。そうしたときは、その日を休むのは仕方がありません。でも、間隔が大きく空いてしまわないように、調整して別の日にいくなど、週や月単位で、トレーニングの時間を確保できるように調整してみましょう。これは、小さいと書きましたが人によっては、エネルギーを使う大きな目標かもしれません。(他にも目標は持ってもよいと思いますが、トレーニングに行かないことには何もはじまりませんので、こういった目標が最優先かと思います。)
効果を感じるには少し時間がかかる
- 一時的な柔軟性、姿勢、痛みの改善以外は時間がかかる
- どのくらいの成果がでるのかは、自分の意思では決めることができない
効果とよべる状態に身体が変化するためには時間がかかります。ですから、トレーニングをはじめた時にその目的を強く思うのはよいのですが、それは自分の意思だけでコントロールできるものでないと考えたほうがよいと思います。そして、成果がどの時期にどれだけでるかということも頭で考えた通りにいくものではありません。トレーニングの経験のない方の期待値が非常に高い場合は、少しくらいの向上では(それが第3者からみて十分なものでも)満足できないでしょう。だから、最初は自分の意思でコントロールできる目標を決めて、それを実行してみましょう。
このあたりは、この記事も良かったら読んでみてください。
関連記事:身体が向上するには必要な時間が
淡々と6ヶ月は長いですよね。少し期間をわけましょう
そうはいっても何の目安もなく、ただ淡々とトレーニングに行くのは色んな意味でキツイかもしれませんね。ですから次ぎのように期間を区切って考えてみましょう。この部分は、パーソナルトレーニングを受ける前提で書いてある部分もありまますが、そうでない場合にも使える考え方だと思います。
イロイロな意味でトレーニングに慣れるための仕込みの2~3ヶ月
このくらいの期間は、さきほどの「トレーニングに行く」などの、自分の意思で可能な目標を達成することに目をむけていただけるとよいと思います。結果的にですが、それを続けていただければトレーニングにも慣れてきます。その結果、その人なりにできることが増えているはずです。初めての方には大きな進歩だと思います。そして、人によってはそれだけでも、それなりに実感する効果もあらわれます。それでも、この期間は運動を覚える準備の時間だと考えてみるくらいがよいと思います。(そのくらい焦らずということです。)できなかった運動が慣れて出来るようになっていく変化を感じる時期と考えましょう。この時期に自分が望む成果と比べてしまうと、人によってはがっかりしてしまう可能性も否定できません。とにかく週1でも週2でも決めたペースでおこなうことが重要です。それができないとこの期間に得られるはずの成果、運動を覚えることの実現が難しくなります。
ある意味ここが勝負の~6ヶ月
前の3ヶ月で覚えたことを活かしてそのあとを決める大切な期間になると考えています。といっても効果を得るために大切なのはもちろんですが、この期間も1番大切なのは、決めた日には必ず行く。これを守ることに注力していただきたいです。前の3ヶ月を頑張ったおかげでトレーニングに慣れ、確実にできる運動の種類も少し増えてしっかりトレーニングをすることができるようになってくる時期です。それが本当の意味での成果を得ることにつながります。この期間で「今日は休もう」などがでてしまうと、結果的には効果を得るためのトレーニングをおこなうことが難しくなると思います。
若干の飽きも生まれるかもしれない時期ですが・・・
パーソナルトレーナーを利用された場合は、飽きないように工夫します。でも、その解決手段として運動の種目をいろいろ増やすなどは極力避けたいです。なぜなら、新しい運動を覚えている時間は、トレーニングとして身体を鍛えるという意味の効率は下がる可能性が高いです。それよりもできるようになった運動でしっかりトレーニングをし、身体に負荷を与えてあげたほうが効率がよいです。
自分の意思でできることを頑張ってみましょう
トレーニングの効果とその程度については、自分の意思できめられません。同じようにトレーニングしても、その人その人により違います。年齢や性別だけではなく、他の生活習慣によっても変わってくるかもしれません。ですから、まずは6が月程度は、淡々とトレーニングをしてみましょう。そして、ここまでつづけば、続けることの価値に気がつくことができると思います。
パーソナルトレーニングは計画的に
パーソナルトレーナーは、お客様が、実際に決めた間隔でトレーニングをしていただいてはじめて力になれます。ですから、シンプルに6ヶ月は続けてみてください。きていただいた方には、その時間がムダにならないように進めさせていただきます。
まとめ
今回の記事の期間はあくまで目安です。その人の体力や経験などにもよって変わる部分もあるかと思いますが、考え方などを参考にしていただければと思います。最初は定期的にトレーニングをするだけでも、けっこうな無理をしないといけないかもしれません。それが本当に無理なのか、優先度をあげればそれは可能なのか現実的な問題はあるかと思います。この期間はトレーニングの優先度をあげるという調整が必要な方も多いかもしれませんね。
「短期集中」だけではなく、できれば続けられるものを見つけたいと考えている方も少ないと思います。そうした方の「役に立てるように!」と書きながらあらためて思いました。