サイト内に更新コンテンツを設けてほぼ3ヶ月が経ちました。今回は少しだけ過去を読み返してみたりして考えたことを。パーソナルトレーニングを検討されている方が欲しいだろう「できる」「できない」のような「分かりやすい答え」がなかなか書けない、その理由をできるだけ分かりやすく説明してみたいと思います。
「ゴルフの飛距離が伸びます!」のように分かりやすく言えない
このように言えないのが、正直なトレーニングの成果です。トレーニングでは、主に筋力、柔軟性や基本的な動作の効率を向上させ、ゴルフの飛距離アップのために必要な身体の準備をします。(身体の使い方的なアドバイスやトレーニングでなぜその運動を取入れているかの説明はしますが、ゴルフのスイングについてはゴルフのコーチに教えていただくのが1番です。)
ゴルフはゴルフ、テニスはテニス、それぞれの練習が必要
向上した筋力と柔軟性を有効にするために、ゴルフの練習をしてはじめて、飛距離アップという成果がでるかもしれません。また、この飛距離が伸びたことをスコアアップにつなげるためには、同じクラブでの距離が変われば、実際のラウンドでは使用クラブの選択など、新しい課題が生まれるでしょう。ですから、ゴルフの飛距離を伸ばすことについて、トレーニングの効果を説明すると以下のような表現が適切だと考えます。
「ゴルフの飛距離を伸ばすための身体の可能性を高めます!」
「可能性ってなに?」と、いう感じでトレーニングなんて意味ないと思われてしまう方もみえるかもしれませんね?でも、1ついえることは、技術を身につけたときに可能となる飛距離は、体力レベルが高いほうが有利だと思います。
車も乗り換えると慣れが必要ですよね?
よくこんな例えをします。初めて乗ったら、怖くてアクセルもブレーキも軽自動車や原付のときのように扱えず、走る場所によっては軽自動車や原付で走ったほうが速く走れるかもしれないことは容易に想像がつくのではないでしょうか?。そしてこのとき、あなたが速く走りたいと考えているなら、原付に乗り続けるか1000CCのバイクに慣れようと練習するのか、どちらを選びますか?これがトレーニングを取り入れるかどうかに置き換えて考えていただけるとよいかと思います。
慢性的な腰痛や肩こり膝などの不調も
慢性の痛みなどは原因となる要素を探りながら、改善のために何が必要か考えてすすめます。その要因は、筋力や柔軟性の不足などの身体的な条件だけではなく、日常生活の何気ない習慣などさまざまです。そういった背景が分かって、ようやく改善のお手伝いができるか、できないかのお話ができます。
日々のケアや要因となっている習慣などを見直せるか
身体的要素を改善しても、日々のケアや要因となっている習慣を見直すなどアドバイスさせていただいた内容を最後に落とし込むのはお客様自身の「改善したい」という気持ちと行動が何より必要になります。(GlimSCでは、特別な道具などもなるべく使わないでできる、その方に必要なケアのアドバイスをさせていただいています。)
トレーニングの成果=その人の目標では必ずしもないから
例えば、腕立伏せが1回も出来なかった人が腕立伏せができるようになる。腰痛があるため怖くてトレーニングができなかった人が、適切なフォームでおこなえる身体とそれを覚えることでスクワットができるようになる。これはトレーニングの成果です。でも、ほとんどの人の目標は腕立伏せができるようになることや、スクワットができるようになることがゴールではありません。荷物を床から持ち上げるときなども、スクワットの時と同じように背筋をできるだけ伸ばしてしゃがめるようになったことを活かさないと、腰痛改善といった効果まではなかなか辿りつけないかもしれません。
正確に伝えようとするほど分かりにくいと思われるのは
白黒ついた答えばかりできないことが少しでも伝わればと思い書いてみましたがいかがでしょうか?これは、不安を感じてアイマイな答えになるのではなく、トレーニングは腕立伏せやスクワットの例のようにそれが最終目的でない場合、その先にある行動を向上させる可能性があるものであるという性質のものであることをが伝わればと思います。
まとめ
トレーニングの成果が、「ゴルフの飛距離アップ」「テニスのサーブのスピード向上」に役立つなら、分かりやすく「トレーニングで飛距離アップ!」と、書いてよいのかもしれません。でもそれだけを信じてトレーニングをされた場合、飛距離が伸びる人と伸びない人の両方がでてくると思います。そのときに「トレーニングなんて意味がなかった。」と、考える人いてもおかしくないでしょう。だから、最初に説明させていただくのが、トレーニングを受けられる方にとっても、トレーニングの価値を下げてしまわないためにも必要なことと考えています。(いちパーソナルトレーナーが「トレーニングの価値」とか考えなくてもよいのかもしれませんが、やっぱり大切かと思っています)