ファンクショナルトレーニングと筋力トレーニングを比べるのはそもそもおかしい

「ファンクショナルトレーニング」って言葉を聞いたことがありますか？

「ファンクショナル」の意味をしらべてみると、

「実用的であるさま」「機能的であるさま」

と、あります。

GlimSCパーソナルトレーニングのトレーニングは身体が実用的、機能的でスポーツや活動的な生活を過ごすための身体をつくる「ファンクショナル」を考えたトレーニングです。

ところが、全ての方ではありませんが「ファンクショナルトレーニング」という言葉を使って紹介されるトレーニングの考えかたに疑問を感じるケースをみかけます。

それは比較の対照として「筋力トレーニング」を用いていることです。

その比べかたはオカシクないですか？

筋力トレーニングは「筋肉を鍛える」

ファンクショナルトレーニングは「動作を鍛える」

こうした定義で分けているのを見かけます。

これがいろいろ疑問に思うところです。

「筋肉ばかり鍛えてもしかたがないから、動作を鍛えましょう！」みたいな表現。

ファンクショナルトレーニングには筋力は関係ないの？

その言葉を初めて聞いたときの感想は否定でも肯定でもなく、

「それってどういうこと？」でした。（ワザワザ宣言することか？という意味も含んでいます。）

オザワ自身が、筋力トレーニングを中心としたトレーニングをしていましたが、ボディビルに代表されるような身体の外見のためにトレーニングをしていたわけではなく、まさにスノーボードなどを怪我なく楽しむための実用的な身体をつくりたくて、トレーニングをしていたからです。

どんな内容か興味をもってとりあえずそうしたことが書かれている本などを

機能改善（モビリティとか可動性といわれるものの改善）のためのドリルなどは、即効性の高いものもあり取入れてみましたが、不安定なモノの上で何かをするようなことのメリットは頭でも身体でも分からないなあという接し方でした。また、現在体幹トレーニングと呼ばれているような運動もこのなかで紹介されていました。

筋力トレーニングは否定していない。その考えかたが違うと。

ボディビル的な筋力トレーニングは否定していましたが、筋力トレーニングを否定するものではありませんでした。オザワが知っている限りでは筋力トレーニングもプログラムのなかに入っていました。

ですから読んでいただいている方が、ファンクショナルトレーニングという言葉に接したときに、筋力トレーニングのおこない方を問わず、否定や比較しているような情報であれば、引いて見られたほうがよいかもしれません。

（筋力トレーニングは従来からある運動だから、注目せずに見落としたんですかね？！）

本来の意味や内容から離れて面白そうなことだけしてませんか？

実用的、機能的な身体をつくるトレーニングという意味は否定したりするものではありません。もともとあった内容から筋力トレーニングを外してしまい、新しくて目を引きそうな部分をとりだして「ファンクショナルトレーニング」とし、筋力トレーニングと比較して機能的でないというのはオカシナ話だと思いませんか？

それはその人が「筋力トレーニングを知らない」と言っているようなものだと思います。

下半身の運動と分類されがちなスクワットのような全身運動を適切なフォームでおこなうには、そもそも身体の各部に必要な筋力や柔軟性などが備わっている（機能的）でなければおこなえません。そうしたことを知っていれば、もともとあったトレーニングを外してしまうことは考えられないと思います。でも残念ながら、そうしたことを知らなければ、スクワットは「太腿の前」を鍛える運動くらいに考えてしまうかもしれませんね。

余計なことをする時間を競技の練習や趣味の時間に

トレーニングの時間をつくりながら、わざわざ大切なものを避けてしまうのはなぜでしょうか？トレーニングでしかできないことをおこなうから価値があるとも考えられませんか。筋力を向上するのに最適なのは筋力トレーニングです。そして適切におこなえば「機能」が損なわれることはありません。そして本当の競技の「動作」は競技練習でしか身につけると役割を明確にしたほうがよいのではないでしょうか。

「トレーニングはトレーニング。練習は練習。」

そのように多くの人はその余裕を競技の練習や趣味や他のことに使われたほうが、目的にあった機能的な身体がつくれるし、上達もすると思いますよ。