パーソナルトレーニングを初めて受ける際には、トレーニングを始める前に必ずカウンセリングがおこなわれると思います。今回は初めてのカウンセリングでどのように相談していただいたらよいかを書きます。
悩みの「原因」と「トレーニングの方法」をご自身で決めない
すでに自分で決めている方が意外に多くみえますが、それについて考えてみましょう。
もったいないと思うカウンセリングでの相談の仕方
1つの例をあげて説明してみます。
「膝の調子が悪いので、膝を強くする(膝を動かす)運動をして欲しい」
お客さまの中で以下の様な過程を経て悩みの改善方法を決めて、その具体的な方法をパーソナルトレーナーに頼みに来るというケースです。
相談するまでのお客さまの考えの流れ
1.膝の調子が悪くなることが多い。(症状、改善したいこと、悩み)
↓ ↓ ↓ お客さまがご自身で考えて
2.膝が弱いに違いない。(原因)
↓ ↓ ↓ お客さまが1人で考えて結論を出す
3.膝を強くする(膝を動かす)運動をして欲しい。(方法)
この様な相談のしかたは、せっかくパーソナルトレーニングを受けようと思ったのに「もったいないなあ?」と思うのです。なぜ?その様な症状が生じているのかという原因をお客さまご自身の判断で決めてしまう。でもせっかくなら、本当に原因がそこにあるのかからご相談をしていただき話をできないかと思うわけです。
まずは悩みをシンプルに聞かせてほしい
パーソナルトレーナーが最初に聞かせ欲しいのは「悩みと今までの経緯」です。
「膝の調子が悪い」
一言で書いてしまえば簡単ですが、調子を悪いと感じてから色んな経緯があると思います。
- どの位前からなのか?
- 何かの活動中に怪我をしたのか?
- お医者さんに診てもらったことがあるのか?
- どんな時に調子が悪くなるのか?
などなど、人によって色々な身体の歴史があると思います。
そんな悩みの歴史を聞かせてください。
病院で診察を受けるとき、美容院などで相談するときはどうしてますか?
パーソナルトレーニングよりずっと歴史があって、誰も行ったことがある病院や美容院などではどのように、自分の症状や悩みや希望を相談されますか?
- 病院の場合
あなた:「熱がある。私は、インフルエンザに違いない。インフルエンザの薬をください」
お医者さん:「はい、わかりました。インフルエンザの薬をだしましょう」
- 美容院の場合
あなた:「XXXさんは小顔にみえる。自分もその髪型にしたい」
美容師さん:「はい、わかりました。XXXさんみたいな髪型ですね」
どう思われますか?
ご自身の考えを伝えることは悪いことではないと思います。
でも何の検査やプロとしての第三者の視点からの評価をせずに、あなたのご希望通りにしてくれるのは、よいお医者さん、よい美容師さんでしょうか。
お医者さんは、必要な検査などをした上で診断をしその方にあった治療や薬を処方するのではないでしょうか?美容師さんは、その方の髪の状態や顔や頭のかたちや服装などの好みや色んな要素から考えベストと思うスタイルを提案してくれるのではないでしょうか?
パーソナルトレーニングも同様に考えてご利用してみてはいかがでしょうか?
ご自身では気が付かなかった原因や改善の方法を提案できるかもしれません。少し面倒かもしれませんが、悩みを話していただき、考えを共有してすすめたほうがよいと思いませんか?パーソナルトレーナーのなかにそのように頼られてイヤだと思う人はいないハズです。
あなたに合うパーソナルトレーナーを選ぶためにも
今回させていただいた提案は、パーソナルトレーナーを選ぶためにも役立つと考えています。
パーソナルトレーナーに考えさせて先に提案させる
もし、利用される方ご自身での考えがあったとしてもそれを先に話すのではなく、悩んでいることを伝えて相談を1回投げてしまう。そのようにしていただくことで、パーソナルトレーナーはトレーニングをどのように進めるのがあなたのために良いのか、トレーニングのプランを説明してくれると思います。その方がパーソナルトレーナーがどんな考えなのかを知ることもできると思いますし、提案に対して不安・ご自分の考え・分からないことなどを質問してみてはいががでしょうか?
パーソナルトレーナーを選ぶ際にはこういったやりとりがスムーズにできるかも、これからあなたをサポートを頼める存在か判断する材料になると思いますよ。
まとめ
全てのパーソナルトレーナーに当てはまるか分かりませんが、参考としていただければ幸いです。
以前書いた以下の記事もよろしければ読んでみてください。
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初回のカウンセリングの段階では推測でしか言えないことも多い
当然ですがお話だけでは分からないことがあります。また、パーソナルトレーナーがお手伝いできる範囲でない場合もあるかもしれません。そのようなことをきちんと最初に話ができることが大切なところだと思います。トレーニングをはじめる前から「できます!」とか分かりやすいことを言ってくれると安心かもしれませんが、分からないことは「今は分からない」「私では分からない」と正直に言えることの方が大切かと思います。
あなたがしたいことをそのまましてくれる人を選ぶ
それとも
客観的な判断であなたの悩みの解決を考えてくれる人を選ぶ
どちらを選ぶのかは利用されるあなたですが、その背景を考えて決められるとよいかと思います。