なんでも「ポジティブに考えましょう」という意味ではなく、「できない」を認めるのも時に大切なことかと思いますが、必要のないところや、それを言ってはおしまいのようなところで「できない」という言葉を使ってしまうことはありませんか?
パーソナルトレーナーに相談する際の「できない」
例えば、カウンセリングの際にトレーニングの頻度について、パーソナルトレーナーが質問した際の答えについて2つの言い方を比べてみましょう。
Aさん:「週1回だったらトレーニングできます」
B さん:「週1回しかトレーニングできません」
どちらも、トレーニングの頻度は週1回と同じはずですが、意識やその人の背景に違いを感じませんか?
上の文章をもう少し膨らませて、
Aさん:「週2回は無理ですが、週1回だったらできる」
ご自身で考えた結果、週1回は相談者ご自身がこれだけはやりますという決意をパーソナルトレーナーに伝えていると思います。
それに対して
Bさん:「本当は週2回やったほうがいいんでしょうが、週1回しかできません」
先ほどのAさんと比べると、Bさんはできるのは週1回と結論をご自身で出しつつも、週1回はしっかりやるというご自身の決意や、週2回できないことへの割り切りや考えも分かりません。
「できること」を決めるのは、パーソナルトレーナーでなく相談者ご自身
パーソナルトレーナーは相談される方の目的により、「週1回でも大丈夫」か「どうにか週2回できませんか?」という提案が本来はできるところです。ですが、スケジュール調整はあくまでご相談者に委ねるしかありません。
Bさんのケースの場合、「週1回しか」から「週1回は」とBさんの意識が変わず、「週2回じゃないし」と思いながらトレーニングを始めてしまうと、週1回としては十分な成果はあったとしても、Bさんにとってのあまり良い結果は期待できないでしょう。
「できること」の中で最大限の内容を提供するのがパーソナルトレーナー
「できる」の相談には、その範囲で最大限で効率を考えた「やれることを」提案できますし、期待以上のこともできるかもしれません。
これだったら「できる」と、「分からないことは分からない」と相談されるのがパーソナルトレーナーへの上手な相談な仕方の1つだと思います。