スポーツを上手くなろうするならば、そのスポーツの練習を沢山する必要があるというのは誰でも考えることでしょう。いくら筋力トレーニングなどのスポーツの練習以外で身体を鍛え、身体的な能力が向上したとしてもそれを活かすためには練習が必要です。だからといって練習をとにかく沢山おこなえば良いというものではないでしょう。量や方法など内容をその時々で考えないと、上達や試合で実力を出すという面から考えてマイナスになる可能性も生じるということをシーズン全体を考えながらおこなっているでしょうか?
今回はトレーニング指導の範囲外のことですので、競技の練習を具体的にどのようにおこなえば良いかということは書けませんが、レクリエーションから選手としてスポーツをされる方と接することも多いパーソナルトレーナーの視点から、こんな発想や視点で練習を考えてみたらという記事です。
沢山の量は必要ですが自分の体力を考慮していますか
練習といってもいろいろあるかと思いますが、例えば細かい技術練習の時に疲労がまさり普段通り体が動かないような状況でおこなうのは効率の良い方法でしょうか?実際の試合では疲労したそこからが勝負のようなことはあるかと思います。でも日常的に技術を向上させるための練習をそのような状況でおこなうのは適切な練習といえるのでしょうか。確かに量をこなす必要はあるかと思いますが、1回の練習で効果的におこなえる適量というものがあるハズです。それは練習内容、環境、そして練習する人の体調から考える必要があるのではないでしょうか。
疲れた状態の身体で練習し続けて上手くなるの?
普段しないミスが生じたり、感覚と身体が合わなくなってきている、もちろん疲労した時に自分がどうなるかというのを知り、そういう時にどのように対処をするというような経験は試合を考えると必要なことかもしれません。でも技術を向上させたいう目的にはあっていないではないでしょうか。得られるとすれば疲労した時にどう対処するかといる経験ですから。両方必要ならば、それぞれ別の練習として分けて考えたほうが良いのではないでしょうか。
怪我の要因になっていませんか
ほとんどのスポーツが身体に悪い面を持っていることを常に意識していますか。先ほども書きましたが、疲労した状況では結果的に意図しないミスやフォームの崩れなどが生じている可能性も高く、単に疲れているというだけではなく、故障のリスクが高い状況で練習をしているという考えが必要ではないでしょうか。
練習終わりにもう1回だけ。でも本当にもう1回になっている?
練習は良い感じで終わりたいのではないでしょうか?そのため予定の数を決めていても最後がよくないと「あともう1回」のようなことがあるかと思います。また理屈抜きに楽しくてヤメラレナイ、帰りたくない!というケースもあるかもしれませんね。
それが本当に「あと1回」で終わればまだ良いのですが、結局終わらなくなってしまうことはありませんか。身体的、時間的に余裕があるならば時には必要なことかもしれませんが(そうであれば最初から設定が少なすぎたということになります)、こうした本来終わったはずのあとの「1回」は上手くいけばその時の満足や安心は得られるかもしれませんが、身体には予定した以上のストレスをかけたこと、あくまで経験的にですが第3者が客観的に見た場合それほど良くないことも少なくないことは忘れないほうが良いのではないでしょうか。
これが何時もになっている人は絶対に予定の回数で決めるという集中する気持ちが大切かもしれません。試合ではやり直しはさせてもらえないですよね?
その1回が及ぼすいろいろな影響
最後に「その1回」をおこなうには時間が必要です。本当に一瞬で済むことから数分かかることまであるかもしれませんが予定していた時間は超えるでしょう。また当然、疲労も増すでしょう。本当にたまの1回ならそこまでではないですが、先ほど書いたようにそれがあたり前になっていると思われる方が少なくないように思います。そのあとのスケジュールにそれが影響しなければ良いのですが、時間は余裕のあるスケジュールを組んでいない限り無理が生じるのではないでしょうか。
またその時だけではなく、そうした少しの積み重ねから生じた怪我の治療などが必要になればそのための時間が余計に必要になるでしょう。こうした時間が仕事、睡眠や他の大切な時間にも影響を与えるようになると良い状況で練習ができるとは思えませんがどうでしょうか。
まとめ
趣味やプロではない多くのスポーツ選手は練習できる絶対的な時間だけではなく、日時も限られているケースがほとんどかと思います。ですから練習できる時に沢山というのは分かりますが、それでも1回、1日でこなせる量の意識がなく、あったとしてもそれを超えるのが日常的になってしまうのは良い習慣ではないと考えます。ただしこれは本当にレベルを問わずに上手く強くなりたいという選手の話であって、そのスポーツがとにかく好きで大会も勝ち負けよりも楽しむために出れれば良いのであれば気にされなくても良いかもしれません。ただそれでも怪我のリスクを高い状況にあることを考えていただければと思います。
怪我をして得をすることはありません。思い当たる方は永く楽しむためにも見直して見ても良いかもしれませんね。
自分を選手としている方はは、好きで始めたスポーツであっても楽しいからと必要以上の練習をしてしまうのをやめる自制心が必要に思います。