前回はTRXの特徴や使用しての感想を書きました。
今回はTRXだけではなく、ファンクショナルトレーニングなどと呼ばれて紹介される器具全般についての考えを書きます。
体幹とか機能的(ファンクショナル)なトレーニングではないの?
TRXはTVや雑誌などで、「ファンクショナル(機能的)トレーニング」や「体幹を鍛える」などの言葉とあわせて紹介されることも多いかと思いますが、素直に同意することはできません。なぜなら、TRXが特別なもののような表現ですが(紹介だから仕方ないというのは分かりますが)、それを言うなら一般的なバーベルを使用したトレーニングだって機能的(ファンクショナル)であるからです。
TRX(新しい器具)もバーベル(従来の器具)も使い方しだい
どのような器具でも使用する人がどう考えて使うかです。
TRXのような器具の場合も、バーベルなどと同様に適切なフォームでおこなわないと本来の運動の効果は期待できません。でも、バーベルなどの重りよりもお手軽に使えることがかえってマイナスで、効いたような気がする運動になってしまっているのをみかけるように思います。
主役は人と目的。器具は必要があるものを使えばいい
はじめから器具ありきでトレーニングのプログラムを、全てTRXで組むことも可能かもしれません。でも特殊部隊の派遣先ではなく(笑)、多くの方は他の器具も選択できるジムにいるはずです。その人の目的のためにトレーニングをおこなうためのよりよい選択があるならば、そちらを選ぶのが当然ではないでしょうか?
流行りの器具は商品でもある
TRXだけではないのですが、特定の器具(商品)を使用し、その独自の効果やメリットなどをうたうトレーニングは次から次へとでてきます。これらは多くの場合は商品というのがポイントです。自分のためになるトレーニングがおこなえるものかは冷静に考える必要があると思います。
パーソナルトレーニングの役割は新商品の紹介ではなく目的のためのトレーニング
これはGlimSCパーソナルトレーニングの考えですが、パーソナルトレーナーはその方にあった(必要な)トレーニングをおこなっていただくための存在のはずです。適切な運動を選び、適切な方法でおこなっていただくのが役割ではないでしょうか。トレーニングを提供する立場の人間がそうしたものの取り入れかたを間違え、新しいからと次から次へと飛びついて、それにトレーニングを受けていただく人を付き合わせてはいけないと思います。
もちろんトレーニングを受けられる方に本当によいものであれば、従来のものに拘らずに取入れる必要がるでしょう。トレーニングを効率的におこないたいとお客様以上に考えているのがパーソナルトレーナーですからそれは当然かと思います。
流行りに惑わされず、適切な器具を選択することを、トレーニングを受けていただいている方の代わりにすることも、パーソナルトレーナーの役割の1つだと考えています。
まとめ
便利で優れた器具は沢山あります。そうした新しいモノへの興味を持ち続けることも必要なことだとも思います。ただ、実際に使う機会や効率や効果などを考えると、絶対に必要なモノはそう多くはありません。そうしたことを見極める目をもつことが大切だと思っています。(その器具を使うメリットの根拠は、多くの場合その発売元のデーターだけであったりするのも使用する必然性を下げます。)
TRXは手軽に導入できるため最近は色んな施設にあります。また使用するための公式の講習会があります。運動指導者でなくても受けることが可能だったと思いますので、興味のある方は問い合わせてみてはいかがでしょうか。そのようなお金を払えば受けることができる講習会なので、オザワも資格欄に特に書いていませんがTRX公式の講習を受け、使用した上での感想や考えを今回は書きました。