「筋力トレーニングを止めたら調子がよくなった」や「筋力トレーニングしたので調子が悪くなった」
こんな言葉を聞くことが時々ありますが、こういったケースで本当に筋力トレーニングが悪いのでしょうか?
「筋力トレーニングは自分に合わない」などの答えをだす前に、もう1度見直し考えて欲しいことを書きました。
調子が悪くなったのは筋力トレーニングのせいではなく、疲労ではありませんか?
考えて欲しいのは「疲労」についてです。
筋力トレーニングのメリットである筋力向上や筋肥大等にばかり目がいくかもしれませんが、どのような目的で筋力トレーニングを取り入れた場合でも全ての人に共通して生じるデメリットの反応である疲労についても考える必要があります。
従来の練習やトレーニング+筋力トレーニング
それまで実施していた練習やトレーニングの量をそのままに、筋力トレーニングを追加するとどうなるでしょうか?
単純に足し算になると、運動の全体量が増えます。
運動の全体量が急に増えることは、疲労の回復が追いつかず疲労を蓄積させることにつながります。
私はスポーツ選手のように特に他のトレーニングをしていないという方でも調子が気になるという方は、趣味レベルであってもゴルフやテニスなどスポーツをされているのでないでしょうか?
そのような方も「スポーツ+筋力トレーニング」ということで、疲労を増やす要素が増えることは変わりません。
そしてこの疲労の原因はあくまで「筋力トレーニング」ではなく、
「従来の練習やトレーニング+筋力トレーニング」
です。
調子が良くなったのは、筋力トレーニングを中止(調整)したことで疲労から回復したのでは?
単純に筋力トレーニングを中止したことが一時的な疲労の回復につながり、調子が良くなったのではないでしょうか?
そして、疲労により隠れていた筋力トレーニングで向上した筋力が良い影響としてあらわれていることも考えられます。
つまりその調子の良さも筋力トレーニングをしたからと考えることができるケースもあると思います。
その調子の良さは一時的なものかも
疲労が回復したことで得られた調子の良さは一時的なものです。
その後、筋力トレーニングをしなければ実施した間に得られた効果は時間とともに失われます。
時間の経過とともに、どこかのタイミングで筋力トレーニングを始める前と同等かそれより下がっていくでしょう。
必要なのは筋力トレーニングの中止ではなく量や強度の調整!
筋力トレーニングのプログラムだけではなく練習も含めてメリットを最大限に得るためには、疲労を考えた量や強度の調整を考えておこなう必要があります。
せっかく筋力トレーニングに限らず新しことを取り入れても、疲労の回復なども考慮しつつ進めないとメリットもよりも疲労というデメリットの影響の方が目立ってしまい、新しく取り入れたものを悪者にして失敗だったという残念な判断をしてしまい、結局何も良くならないのはもったいないと思いませんか。