「QOL・生活の質」は、生活の質を向上させる製品やサービスというような表現でよく使われていると思いますが、パーソナルトレーニングも生活、暮らしを楽しむためサービスの1つであるべきと考えています。
でも、本当にそのようになっていますか?
というのが、今回の記事です。
パーソナルトレーニングが生活の質を向上とは?
パーソナルトレーニングの役割は、「身体能力(筋力や柔軟性、体の使い方など)を改善することで、生活の質を高めることができる」これががもっとも特徴的で大切だと考えています。
トレーニングで「生活の質」なんていうと、「歩くだけでも大変なんていう」ある程度の年齢以上の方だけの話だと思われるかもしれませんがそうでしょうか?
年齢に関わらず体力が向上、強い体があることで、疲れにくくなったり活動的に行動できるようになって困る人はいませんよね。
ここ数年で急速に普及した電動自転車。
最初は高齢の方が使用しているのを見えましたが、最近ではお子さんを乗せて保育園、幼稚園などに送る子育て世代の方、そして今では、大学生、高校生なども普通に利用しています。
電動自転車が生活の質を上げる製品とするならば、トレーニングをすることで体力に余裕ができ、電動自転車を必要としない、充電の方が面倒や価格面から不要と思えるほどになれば、トレーニングも生活の質を向上させたと言えるのではないでしょうか?
(電動自転車が本当に必要とする(必要になってしまった)人以外の方の、生活の質を長期的に見て向上させているのかはオザワ個人としては疑問ですが)
パーソナルトレーニングが生活の質を下げていませんか?
そんな「生活の質」に貢献できるはずのトレーニングですが、パーソナルトレーニングを受けることで得た、トレーニングや食事などの情報が、かえって生活の質を下げているケースもあるのではないでしょうか?
パーソナルトレーナーが、その方の目的や事情に合った適切なアドバイスをするということが前提ですが、それができていない場合は、気が付かないうちに簡単に利用していただいた方の「生活の質」を下げることが起き得ると思います。
トレーニングだけのことを考えた場合には間違っていると言えなくても、大切なのはアドバイス等が個別の事情を考慮しているかです。
同じ様な目的でも立場や条件の違う人を例に考えてみましょう。
ゴルフのために筋力トレーニングをしたい
- 20代(大学生):プロゴルファーになること
- 40代(一般):若いときより落ちてきた飛距離の改善
- 60代(一般):生涯楽しくゴルフができるように
同じ「ゴルフのための筋力トレーニング」であっても、この3人が同じような時間と労力をかけてトレーニングを実施する必要が全くないし、そもそも無理なのは理解できるのではないでしょうか?
時間と要求される体力レベルが全く違いますよね。
Aの大学生は、〜4年位という期限があります。
それに対し、B,Cの40代、60代の人には期限はなく、できるだけ長くだと思います。
Aの大学生の場合は、もちろん卒業後もプロを目指すことは可能ですが、目指すレベルは高く、短い期限で成果を得なくてはなりません。プロ選手になるために、学生としての勉強の時間以外の生活のほとんどをトレーニングを含めてゴルフのために費やすことができる環境をつくることが、「生活の質の高さ」かもしれません。
B,Cの40代、60代の方の場合は、ゴルフは「上手になりたい、楽しみたい」も大切だけど、その時々の状況に応じて「美味しい物を食べ、お酒も嗜みたい」、「仕事を元気にしている」、「家族と過ごす時間がある」そこまで含めて「生活の質・暮らしの豊さ」ではないでしょうか?
XXでなければならないという考えには縛られない
今回の記事は、パーソナルトレーナーがその方に不要な情報を提供することで生活に制約が生じ、結果的に「生活の質」を下げてはいけないという自戒の意味もこめて書きました。
短期的な成果の様なモノではなく、あくまで「生活の質を高めるため、暮らしを楽しく」するためのトレーニングであることを忘れずにいることでトレーニングも継続しやすくなるので、結果的に長期的にメリットを得ることができると考えています。
パーソナルトレーナーだけではなく、TV、YouTube,SNS、雑誌などの情報から、不要な縛りをご自身に設けたり無意味なストレッチや運動をしてきた少なくない数の方を見てきました。「XXでなければ」と断言し表現されているものは、その情報自体が誤りでなかったとしても、それが全てではないという考えをもっていただけたらと思います。
(TVやYouTuber、芸能人の影響は強いのですが、それに負けない様に発信していくも必要がありますね)
名古屋市昭和区・瑞穂区桜山パーソナルトレーニングスタジオGlimSC
パーソナルトレーナー:オザワ