スクワットに限らず、運動の種目を指定して教えて欲しいというご要望を受けることが時々あります。
お勧めできない種目でない限りその運動の指導をさせていただきますが、ご依頼された方の目的によってはその種目の指導から始めない場合もございます。
トレーニングを何の目的のためにするか
あなたは以下のどちらのタイプでトレーニングをしますか?
- 「山登りのために脚力をつけたい」などの目的のために、「スクワット」という手段を取り入れたい
- トレーニングが趣味で「スクワット」をすることが目的であり、手段である
Aの「山の登りのために脚力をつけたい」などの目的のために、「スクワット」という手段をご指定された場合は、今回のタイトルの「スクワット」をなかなか教えてくれないケースがあるかもしれません。
Bのタイプ「トレーニング自体が目的」の方は、カウンセリングなどでパーソナルトレーナーと考えを共有した上でスクワットから始めてみるというのは問題ないかと思います。
ほとんどの方がご存知かと思いますので画像を載せるまでないかもしれませんが、以下の画像がスクワットです。スクワットにも種類があり、画像は肩にバーベルを担ぐBSQ(バックスクワット)です。
現状の身体能力で直ぐにできるようになるのは難しい
その種目のやり方を知らないのではなく、要望された方のその時点の筋力、柔軟性など身体能力的に難しい場合です。
そんな場合は、急がば回れです!
効率よくできるようになるためには工夫が必要です。
パーソナルトレーナーはその方ができるように難易度を下げる工夫したり、不足しているところを補う他の種目から始めて、なるべく効率よく将来的にはできるようになっていただくための計画を立てます。全くできないことにただチャレンジをし続けるより効率的ですし、適切なフォームでできない運動の繰り返しは怪我など要因にもなります。ですから、パーソナルトレーナーがあなたが希望した種目を直ぐに教えてくれないからと言って、あなたの要望を聞いていないわけではありません。
ですが、ここで「急がば回れであること」がきちんと伝わらないまま始めてしまうと良い関係が築けません。
そのようなすれ違いが起きないようにするための機会が、カウンセリングであったりトレーニング中に交わす会話です。
2ヶ月経っても教えてくれない!
運動を適切にできるまでにかかる期間には個人差が生じるのは仕方ありません。むしろこの個人差を考慮して進めるのがパーソナルトレーニングの利点の1つです。できていなくても、2ヶ月経ったから先に進む方法とどちらが良いし、誠実な対応でしょうか?そしてこのような場合は、あらためて何のためにトレーニングをはじめたか思い出してみましょう。
出し惜しみをすることはありません
「何ヶ月か通わないと何かを教えない」のような方法で指導される方も、もしかしたらいるのかもしれませんが、GlimSCに限らず早くできるようになってもらいたいのは、むしろ指導させていただく側の方が強いのでほぼないと思います。その上で次のステップに進むために無駄がないように考えています。
トレーニングがスポーツなどと違うところです
トレーニングとスポーツは同じ体を使った活動であっても目的が違います。
例えば、趣味としてゴルフをはじめてみよう思った未経験の方がゴルフスクールに入会した場合に、コーチから「あなたは筋力がないからドライバーは教えられません」などと言われたらおかしいですよね。ゴルフはゴルフをすることが目的ですし、練習をする目的はコースを回れるようになり友人や家族と楽しい時間を過ごすためだと思います。(ゴルフでも「何々プロの打ち方を教えて!」などという場合は、違ってくるかもしれません)
それに対してトレーニングは、その種目をすることで狙った成果が得られる運動である必要があるので、スクワットを教えて欲しいというご要望があっても、直ぐに実施することで成果が得られないのであれば、パーソナルトレーナーが他の提案をするというのが違いになります。
トレーニングでは「なぜその種目をおこなうのか?」という視点も必要!
そういった点もご理解いただいて、パーソナルトレーニングを利用していただくと結果的には早くできるようになると思います。スポーツとの違いは過去にも書いていますが、あらためて書きたいと思います。